バード国際特許事務所|東京と山梨の特許事務所

バード国際特許事務所 Bird International Patent Firmバード国際特許事務所ロゴ

News & Topicsお知らせ

お役立ち

商標

実は商標登録が必要!Amazonブランド登録

今や多くの日本人にとって日常的な買い物に欠かせないAmazon。
世界規模のマーケットと高い利便性を誇る一方で、模造品や相乗り業者など、商品のブランドオーナーの知的財産を侵害する悪質な業者の存在が正規の出品者を悩ませています。
本ページでは、そのような正規出品者が安心してビジネスが行えるようAmazonが提供するシステ「Amazonブランド登録」を解説します。

Amazonブランド登録の方法・メリット・費用

  1. Amazonブランド登録とは
  2. Amazonブランド登録のメリット
  3. Amazonのブランド登録の方法
  4. Amazonのブランド登録にかかる費用

Amazonブランド登録とは

Amazonブランド登録(Brand Registry)とは、Amazon内での出品者または商品・店舗のオーナー(もしくはその権利を有する企業・人物)が、自身がブランドオーナーであることをAmazon側に申請する手続きのことを指します。
ブランド登録が承認されると、ブランド名で商品が出品できたり、模倣品などの侵害商品を発見しやすい機能が使えたりと、申請者は販促・知的財産保護の両面でメリットを享受することができます。
なお、申請時には申請者が権利者として登録されている商標権の登録番号(もしくは商標出願番号)や、出品する商品カテゴリーのリストなどの提出が必要となります。

Amazonブランド登録のポイント

  • ブランド登録は、利用者がAmazonへ行う手続き
  • ブランド登録が承認されると、マーケティング・知的財産保護の面でメリットがある
  • ブランド登録の申請は、出品者や商品・店舗のブランドオーナーが行うことができる
    (Amazonストアに出品していなくても可能)
  • ブランド登録の申請には、商標権の登録番号(もしくは商標出願番号)などの情報提出が必要

Amazonのブランド登録のメリット

Amazonのブランド登録を行うと、権利侵害商品対策やオリジナルのストアページの開設など、下記のような恩恵を受けることができます。

<知的財産保護に関するメリット>

  • 「自動プロテクション」が利用できる
    自動プロテクション: Amazon内の出品情報の更新を随時モニタリングし、ブランド登録された商品の情報データを元に偽造品の疑いがある商品を検出して、公開前に偽造品情報の掲載を差し止めできるAI機能
  • 商品カタログが第三者に編集されるのを防ぐことができる
  • 商品カタログからブランドの出品商品一覧を表示することができ、他者が勝手に出品した自社ブランド商品をすぐ発見&「権利侵害を申告する」フォームから報告することが可能
  • 「Project Zero」(無料)が利用できる
    Project Zero:Amazonに問い合わせることなく偽造品の出品情報をすぐに削除できるサービス
    ※Project Zeroの利用はブランド登録以外の要件も必要
  • 「Transparency」(有料)が利用できる
    Transparency:Amazon側で個々の商品を識別するコードを発行し、そのコードの表示があるもののみ出荷を行うシステム
    ※Transparencyの利用はブランド登録以外の要件も必要

<マーケティングに関するメリット>

  • Amazon内にオリジナルのストアページが作成できる
  • 「商品紹介コンテンツ」が利用できる
    商品紹介コンテンツ:商品やブランドを紹介するために、画像やデザインで装飾したコンテンツを投稿できる機能
    ※商品紹介コンテンツの利用はブランド登録のほか大口出品者であることが必要
  • 「Amazonブランド分析(brand analytics)」が利用できる
    Amazonブランド分析:「Amazon内検索上位の用語」「検索カタログパフォーマンス」「検索クエリパフォーマンス」「リピート購入行動」「ストアバスケット分析」の5つの機能が利用できるツール
  • 「スポンサーブランド広告」「スポンサーディスプレイ広告」への出稿が可能になる
  • 「Amazon Vine(レビュー先取りプログラム)」に参加できる
    Amazon Vine:出品者が無料で商品を提供し、Amazon側がピックアップしたレビュアーの方にレビューを書いてもらうプログラム
    ※Amazon Vineの利用はブランド登録以外の要件も必要

Amazonブランド登録の方法

① 公的な商標登録機関での商標登録

Amazonブランド登録は、申請時に商標登録番号(審査中であれば商標出願番号)の提出が求められます。
対象となる商標は、日本をはじめAmazonが定める国・地域の公的な商標登録機関によって受領・登録されたもののみとなります。

Amazonが定める国・地域

米国、ブラジル、カナダ、メキシコ、オーストラリア、インド、日本、フランス、ドイツ、イタリア、トルコ、シンガポール、スペイン、 ベネルクス、サウジアラビア、イギリス、エジプト、スウェーデン、ポーランド、欧州連合、アラブ首長国連邦

② ブランドの商標権者によるAmazonブランド登録申請

ブランド登録の申請は、ブランド名の商標権の権利者が提出する必要があります。
商標権利者から許可を得た第三者が販売を行う場合は、商標権利者がAmazonブランド登録を行ったのち、第三者のアカウントを「追加ユーザー」として追加する手順をふむことになります。

③ Amazonが発行した認証コードを受け取る

ブランド登録の申請が受理されると、Amazonから認証コードが発行されます。
この認証コードは申請者本人ではなく、商標登録を行った際に依頼した代理人(弁理士など)へ届きます。
そのため、申請者はブランド登録を行ったことを事前に商標登録を依頼した代理人へ伝え、その代理人から認証コードを受け取る必要があります。

Amazonブランド登録の手順を見る(外部サイト)▼
https://brandservices.Amazon.co.jp/brandregistry/eligibility

Amazonブランド登録にかかる費用

Amazonブランド登録自体には料金はかかりません。
しかし、ブランド登録で必要となる商標登録には、数万円から十数万円の費用がかかります。
商標登録の方法には、「自分で出願する」「オンラインサービスを利用する」「特許・商標事務所や個人の弁理士を利用する」の3パターンがあります。

① 個人で商標出願する

<メリット>

  • 費用が抑えられる(約3万円/1区分あたり)

<デメリット>

  • 専門性が高く複雑な調査や手続きが必要なため、知的財産法に関する深い知識がないとかなり難しい
  • 出願内容によっては、実際に必要な権利範囲になっていないケースもある
  • 各手続の期限や、登録後に必要な権利維持更新の期限を自分で管理する必要がある

② オンラインサービスを利用して商標出願する

<メリット>

  • 特許・商標事務所や個人の弁理士に依頼するよりは費用が抑えられる(平均約8万円/1区分あたり)
  • システム化されているので比較的スピーディーに商標出願できる
  • 出願時の各手続の期限や、登録後に必要な権利維持更新の期限を管理してくれる

<デメリット>

  • 事前の先行商標調査は自分で行う必要がある
  • おさえるべき権利範囲や登録の可能性などの相談ができない(もしくは別途相談料がかかる)
  • 登録名義人の表示変更や海外への出願といった国内商標出願に関連するもの以外は対応してもらえないこともある

③ 特許・商標事務所や個人の弁理士を利用して商標出願する

<メリット>

  • ヒアリングに基づいて的確な権利範囲での出願が可能
  • 商標全般で状況や希望に応じた手続やアイデアを提案・対応してくれる
  • 各手続の期限や、登録後に必要な権利維持更新の期限を管理してくれる

<デメリット>

  • 費用が高い(平均約17万円/1区分あたり)
  • オンラインサービスよりは出願までの時間を要する

いずれの手法もメリット・デメリットがあり、一概に費用だけでは判断できません。
商標法をはじめとする知的財産法は非常に複雑かつ難解ですので、商標出願や知財に関するお悩みは、まずは知的財産のプロである弁理士に相談することをおすすめします。

バード国際特許事務所では商標出願に関するご相談は無料!
まずはお気軽にお問合せください
お問合せフォームはこちら≫

※誤記等の有無にかかわらず、本情報に起因するいかなる損害について、当所はその責任を負いかねますのでご了承下さい。

カテゴリー